甘味さんの腎不全記録①2022年02月23日

産まれた頃
長い事このブログを書いていませんでしたが、
甘味が病気になり、
どなたかの参考になればと綴ってみました。



2022年1月9日
3連休のなかびに突然猫の具合が悪くなった。


正確に言えば、突然ではなくずっと悪かったのだ。
しかし家の者は全く気が付かずにいた。

体重が増えていなかった事も、
おしっこの量が増えていた事にも。

猫の腎不全(正確には腎障害と呼ぶそうです。)の症状が出る頃には、
既に7割程腎臓にダメージがあるそうです。
そしてその腎臓は一度悪くなると良くはならないという。
人間で言えば一度始めた「人工透析」は、
一生続けていかなければならないと聞く。


腎不全の初期から中期にかけては多量の水を飲むようで、
無臭で水に近いおしっこを沢山する。

甘味はトイレの使い方がとてもきれいで、
いつもきれいなお山を作り、猫砂も散らかさない徹底ぶり。
沢山おしっこも出て良かったね!,,,といつも褒めていた
アホな飼い主でありました。


普段の行動も変わらず、
しいて言えばほぼ吐かない猫が時々吐く程度
それも毛玉か何かだろうと思っていました。


しかし今回の吐き方はいつもと違う、
たまに貰える大好きなチュールにも見向きもしない。


さすがに能天気な私達もおかしいと、
予防注射に通ったことのある、近所で人気の動物病院にすぐに連れて行きました。




2歳8か月
なんの病気もなく過ごしていた甘味なので、
「きっと調子が悪いだけ」

そんな気持ちで血液検査の結果を待っていました。



実際血液検査での値がどの位がベストなのか、
そんなものの知識もなかった。

結果BUN(尿素窒素)が測定値の130を振り切り、
クレアチニン11

まさに腎臓の機能がかなりのレベルで悪い状態でした。


他院での2年前の避妊手術時のBUN値が
範囲内ではあるものの高めだったこともあり、

「腎不全です。
耳の垂れている猫なので遺伝的に持っていたのかもね。
何もしなければ1か月、治療しても数か月
最後は痙攣して亡くなります。」

残念ですが、と付け加え、
私達にそう診断を下しました。



甘味を否定されたような気持ちもあり、
私達は奈落の底に突き落とされてしまいました。

甘味さんの腎不全記録②2022年02月26日

引きこもり猫
治療には毎日の点滴と吐き止めの薬、
それと腎臓用のキャットフードを食べるよう説明を受けました。


先ずは点滴
毎日病院に通うのは不可能だし、
猫にも相当な負担である。


先生の
「ご自宅で行いますか?」
の問いかけに躊躇なく「はい」と答え、
自宅治療を選びました。



2本目の注射器を渡され、
暴れる猫に私がブスリと針を刺してみる。
怖いなど言っていられない。
目の前で命がユラユラ揺れている、
注入にも、握力全開で臨んだ。



単身赴任で頼れる主人は平日不在、
息子と二人、
甘味を押さえつけての点滴を余儀なくされた。



点滴は本当に辛かった。

弱る猫を押さえつけても、満身の力で暴れる。

不信感を丸出しにして、
「なんてことしてくれるんだ?」と、鳴き騒ぐ!

針が違う所に入っているのでは?とこちらもドキドキだ。



点滴の準備も大変だった。
毎日新しい注射器に点滴液を入れる。
空気が絶対に入らないように細心の注意をはらい、
50ml充填したら、もう1本の合計100ml

一度入れた液をもう一度入れ直すにも時間が掛かり、
苦肉の策で前夜使用した注射器を煮沸消毒し、
予め2本分を用意する事とした。

この手順を含め、点滴が済むまでに随分と時間を費やした。
レポートとバイト後の息子に「手伝い要請」も申し訳なかったが、
積極的に手伝ってくれていた事に、感謝!



点滴と薬、
餌の量を計っては、食べない猫に食べさせる、、、

それだけでもだいぶ私も疲労していたが、
精神的な疲れも大きかった。


点滴をされた事でさらに尿量が増え、
意思とは関係なくお尻からズルズルとおしっこが流れ出て、
管理が出来なくなっていた。


寝床に居ても出てくるし、
トイレに行くまでの道にも点々と跡が残る。
そして夜中には間に合わずに違う所にしてしまった事も。



甘味は完全に病気になり、
違う猫になってしまったのだ。
治らないであろう思いが、私の心も蝕んでいった。

甘味さんの腎不全記録③2022年02月27日

カタツムリ猫
診断の下った日にブリーダーさんのNさんに連絡をした。


キャットショーで何度もチャンピオン猫ちゃんを出している天の方であるのだが、
とにかく報告しなければ、、と!


これまでの状況を伝え、
猫ちゃんグループの皆さんにはお伝えしないで下さいと付け加えた。
各家庭のどの猫ちゃんもとてもかわいらしく、大事にされている。

その時は悲しいお知らせはみなさんの不安を募らせてしまうので、
静かに甘味の最期を看取ろうとの思いだった。



翌日仕事を終えたNさんは、
病院で購入した多量の療養食を持って家まで来て下さいました。
そして「甘味ちゃんの事、主治医の先生(ブリーダーさんの)にお話をしたよ。
原因は何なの?診てみたいと言っているよ。」
との事。

甘味が産まれてから避妊手術までをお願いしていた先生なのだが、
家から少し遠い事、今まで問題もなく過ごして来たことで、
2年程通うことはなかったのだ。

確かに落ち込み過ぎていて、
ハッキリとした原因を探ろうとする事もなく、
ただ何となくモヤモヤと晴れない霧の中にいる状態だった。



Nさんに今の点滴のやり方を説明し、
週末主人が戻ったら先生に診ていただく事を決め、
セカンドオピニオンに希望の光をかけたのだった。



その後、もっと簡単な点滴方法がある!と、
器具を持って再度訪問して下さるNさん。
お陰で準備の時間も無くなり、圧縮バックと共に使用すると、
注入時間をはじめ、いろんな負担が激減しました。


Nさんには感謝いっぱいでした。
行動力と機転が利くアドバイス
仕事とキャットショー等々で忙しいのに、
我が家の猫の為に一生懸命動いて下さる。
まさにブリーダーの鑑のような方です!




点滴のお陰もあって、甘味も少し元気になり、
このまま治ってしまうのでは?との望みもありました。

少し元気になったところでの週末、
原因を調べるためのエコー検査では、
便が詰まって肝心なところが見えず。


しかし腎臓が悪いのであれば点滴でもう少し数値が下っている筈と、
検査結果を見ながら分析して下さいます。


BUNの値の上下に一喜一憂する事は止めようと思ってはいたが、、
一番気になるこの数字も大きく変わることはなかった。

このままいつまで点滴が続くかの不安を抱え、
天と先生にお任せするしかありませんでした。



そんな介護をしながらも落ち着いていたある日、
又吐く事が始まってしまいました。
体に毒が溜まり気持ちが悪くなっているようです。
カタツムリのように隅の方で丸くなり、
問いかけにも答えず、
ヨタヨタとトイレに行っては吐き、
おしっこもトイレからズレ、
再び悪魔の記憶が蘇ります。



このまま死んでしまうのかも?



私は庭に穴を掘り、
近くのお寺も調べて覚悟を決めていました。

春には甘味の上に、きれいなお花を沢山咲かせよう!と。
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